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産後の腰痛:反り腰が原因となる伸展型腰痛について


産後の腰痛の原因

産後の腰痛は、特に腰を反らせる頻度が多くなることで発生します。これは以下のような状況が原因となります:

  • 妊娠中の反り腰: 妊娠中にお腹が大きくなることで、重心が前に移動し、腰を反らせる姿勢が続きます。これにより、腰に負担がかかりやすくなります。
  • 抱っこでの反り腰: 出産後、赤ちゃんを抱っこする際に腰を反らせる姿勢が増えるため、腰への負担がさらに増加します。

伸展型腰痛とは?

産後の腰痛の多くは、いわゆる「伸展型腰痛」に分類されます。伸展型腰痛とは、腰を反らせる(伸展する)ことで痛みが強くなる腰痛のことを指します。以下のような特徴があります:

  • 後屈時の痛み: 腰を後ろに反らせる動作や、立ち上がる動作で痛みが増します。
  • 長時間の立位で悪化: 長時間立っていると痛みが増し、腰に負担がかかります。
  • 前屈で軽減: 逆に、前屈したり座ったりすると痛みが軽減することが多いです。

反り腰が原因となる理由

反り腰は、腰椎が過度に反り返った状態のことを指し、腰椎に過度なストレスがかかるため、腰痛を引き起こします。妊娠中や産後に反り腰が悪化する主な理由は以下の通りです:

  • 妊娠中の体重増加: 妊娠中の体重増加とともに、腰椎にかかる負担が増加し、反り腰が助長されます。
  • ホルモンの影響: 妊娠中のホルモン変化により、骨盤周りの関節や靭帯が緩みやすくなります。これにより、腰椎の安定性が低下し、反り腰になりやすくなります。
  • 育児での姿勢: 赤ちゃんを抱っこする際や授乳時に、腰を反らせる姿勢を取ることが多く、反り腰が悪化します。

正しい姿勢と予防策

産後の腰痛を予防するためには、正しい姿勢を保つことが重要です。以下のポイントに注意しましょう:

1. 正しい立ち姿勢

  • 骨盤を立てる: 骨盤を前に傾けないようにし、真っ直ぐに立てます。
  • 背筋を伸ばす: 背筋をまっすぐに伸ばし、猫背にならないようにします。
  • 肩をリラックス: 肩の力を抜き、リラックスさせます。

2. 正しい座り姿勢

  • 深く座る: 椅子に深く腰掛け、腰をしっかりと支えます。
  • 足を組まない: 足を組むと骨盤が歪む原因になるため、足を組まないようにします。
  • 膝を90度に曲げる: 膝が直角になるように椅子の高さを調整します。

予防と改善のためのエクササイズ

産後の腰痛を予防・改善するためには、適切なエクササイズを取り入れることが効果的です。

1. 骨盤底筋と腹横筋のトレーニング

前回ご紹介した骨盤底筋と腹横筋のトレーニングは、腰痛の予防に非常に有効です。

  • ドローイン: 仰向けに寝て、膝を曲げ、足を床に平行に置きます。お腹を引き込むようにして、腹横筋を意識して収縮させます。10秒間収縮させた後、ゆっくりとリラックスします。これを10回1セットとして、1日2セット行いましょう。

2. 背筋とハムストリングのストレッチ

  • キャットカウエクササイズ: 四つん這いの姿勢から、背中を丸め(キャット)、背中を反らせます(カウ)。これを10回1セットとして、1日2セット行いましょう。
  • ハムストリングストレッチ: 仰向けに寝て、片脚をまっすぐに上げ、もう片方の脚は膝を曲げて床に置きます。上げた脚の太ももを手で支え、脚の後ろ側を伸ばします。左右交互に10回ずつ行いましょう。

まとめ

産後の腰痛は、妊娠中からの反り腰や抱っこでの姿勢によって引き起こされることが多く、その多くは伸展型腰痛に分類されます。正しい姿勢を保ち、適切なエクササイズを取り入れることで、腰痛を予防・改善することができます。お悩みの方は、ぜひ当院でご相談ください。私たちは、皆様の健康と快適な育児生活をサポートするために、全力でお手伝いいたします。

岸澤 裕太

 

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