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産後の骨盤矯正:骨盤底筋の重要性と正しいトレーニング


産後の骨盤の変化

出産後、女性の体は大きな変化を迎えます。骨盤は妊娠中に緩み、出産時にはさらに広がります。この状態を放置すると、腰痛や尿漏れ、体型の変化などさまざまな問題が生じることがあります。産後の骨盤矯正は、これらの問題を防ぐために非常に重要です。

骨盤底筋の重要性

骨盤底筋は、骨盤の底に位置し、膀胱や子宮、直腸などの内臓を支える重要な筋肉群です。この筋肉は、産後の回復において以下のような役割を果たします:

  • 内臓の支持: 骨盤底筋は内臓を正しい位置に保ち、内臓の機能を正常に保つ役割を果たします。
  • 尿漏れ防止: 骨盤底筋が強化されることで、産後によく見られる尿漏れを防ぐことができます。
  • 姿勢の改善: 骨盤底筋の強化は、姿勢を改善し、腰痛を防ぐのに役立ちます。

クランチ(腹筋運動)は産後には適さない理由

多くの方が腹筋運動(クランチ)を行うことでお腹を引き締めようとしますが、産後の体には適していません。クランチは腹直筋に負担をかけ、産後の体に以下のような悪影響を与える可能性があります:

  • 腹直筋離開の悪化: 産後は腹直筋離開(腹直筋が中央から分かれてしまう状態)が起こりやすく、クランチはこの状態を悪化させる可能性があります。
  • 骨盤底筋への負担: クランチは骨盤底筋に余計な負担をかけ、尿漏れや内臓の下垂を引き起こす可能性があります。

骨盤底筋と腹横筋のトレーニングから始める理由

産後の骨盤矯正は、まず骨盤底筋と腹横筋のトレーニングから始めることが重要です。これらの筋肉を強化することで、骨盤を正しい位置に戻し、体全体のバランスを整えます。

骨盤底筋のトレーニング

  1. ケーゲル運動

    • 床や椅子に座った状態で行います。
    • バスタオルを筒状に丸めて輪ゴムなどで止め、椅子に縦に置きます。
    • タオル筒の上に座ります。
    • 骨盤底筋を意識して、尿を止めるような感覚で筋肉を収縮させます。
    • 5秒間収縮させた後、ゆっくりとリラックスします。
    • これを10回1セットとして、1日3セット行いましょう。
  2. ブリッジエクササイズ

    • 仰向けに寝て、膝を曲げ、足を床に平行に置きます。
    • 腰をゆっくりと持ち上げ、肩から膝までが一直線になるようにします。
    • この姿勢を5秒間維持し、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
    • これを10回1セットとして、1日2セット行いましょう。

腹横筋のトレーニング

  1. ドローイン

    • 仰向けに寝て、膝を曲げ、足を床に平行に置きます。
    • お腹を引き込むようにして、腹横筋を意識して収縮させます。
    • 10秒間収縮させた後、ゆっくりとリラックスします。
    • これを10回1セットとして、1日2セット行いましょう。
  2. プランク

    • 両肘とつま先で体を支え、体を一直線に保ちます。
    • お腹を引き込み、腹横筋を意識して姿勢を維持します。
    • 30秒間この姿勢を維持し、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
    • これを3回1セットとして、1日1セット行いましょう。

まとめ

産後の骨盤矯正には、骨盤底筋と腹横筋のトレーニングが非常に重要です。クランチ(腹筋運動)は産後の体には適さず、まずは骨盤底筋と腹横筋を強化することで、体全体のバランスを整えることが大切です。正しいトレーニングを行い、産後の体調をしっかりと管理しましょう。お悩みの方は、ぜひ当院でご相談ください。私たちは、皆様の健康と快適な生活をサポートするために、全力でお手伝いいたします。

岸澤 裕太

 

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