骨折で整骨院に通う？？

骨折は日常生活で起きるケガの中で

最も酷いケガの１つと言えます。

 

特に手首、足首での骨折は

スポーツをする学生には本当に

多く発生します。

 

骨折と言うと世間では

「ボッキリと折れて動かせない」

イメージが強いようです。

 

しかし、

実際には

「痛いけど我慢して動ける」

程度の骨折も多く、

初期発見の遅れにも繋がります。

 

骨に

「ヒビが入っている」

状態も

「不全骨折」

と言い、医学的には骨折に分類されます。

 

「骨折じゃなく、ヒビで済んで

　良かったー！！」

なんて言葉を聴きますが、間違った解釈

ですね。

 

骨折がネンザや肉離れと大きく異なるのは

「骨の転移（ズレ）が起きること」

「強度の固定を長期行うこと」

が上げられます。

 

つまり、

ズレた骨を元の位置に戻して、

ギプスなどで固定する事が必要なのです。

 

ヒビではズレは起きませんが、

やはりギプスなどで、しっかりと固定する

ことが大切になります。

 

 

では、

もしあなたが骨折をしてしまったら

どこへ行きますか？

 

「病院」

「整形外科」

 

と、答える方がほとんどだと思います。

何も間違いではなく、大正解です。

 

 

ただ、そこに補足して頂きたい

知識として・・・

 

実は当院のような

「整骨院」

でも安全に医学的な骨折の治療が

行えるのです。

 

ご存知でしたか？

整骨院の先生は

「柔道整復師」

という資格を必ず持っています。

 

聴きなれない言葉ですよね。

「理学療法士だと思ってた」

と勘違いされる事も多いです。

 

柔道整復師は昔は

「ほねつぎ」

と呼ばれていました。

 

学校で

骨折や脱臼、ネンザのケガを治す

技術と知識を勉強して

国家試験に合格することで得られる

資格です。

 

これもよく勘違いされますが、

治療のベースは西洋医学です。

東洋医学ではありません。

解剖学や生理学、運動学に基づいて

治療を施します。

 

 

 

そのため、整骨院では

 

○骨折でズレた骨片を戻す処置

※「整復」と言います

○ギプスなどの固定具の作成

○電気・温冷刺激の治療

○包帯の巻き換え

 

などを安全に行なえます。

 

 

病院や整形外科でも

骨折の処置は医師でなく

柔道整復師が担当して

いることは珍しくありません。

 

もちろん

骨折の処置などは特に

技量に差が出るので、整骨院ごとに

得意・不得意が出てきます。

 

 

逆に、

整骨院で出来ない事は

 

×レントゲン撮影

×投薬・処方箋の作成

 

です。

 

 

レントゲンが撮れないため以前は

「経験から生まれる感覚」

で、骨折しているのかどうかを

判断するしかありませんでした。

 

ここを危惧する方がいらっしゃいます。

「レントゲンがなきゃ話にならない」

と。

 

確かに感覚だけでは

経験の少ない先生に判断は難しく、

いわゆる「誤診」も以前は

あったようです。

 

 

しかし、

現代の整骨院には

「エコー検査器」

を置いているところが増えています。

 

この、エコーによって

「骨折の有無」

「損傷の程度」

を、しっかりと把握できるように

なって来ました。

 

しかも、

エコーはレントゲンと比較して優れて

いる点もあります。

 

○被爆の心配がない

○患部を動かしながら観察出来る

○子供の骨折はエコーの方が見やすい

 

などです。

 

最近のエコー検査器の

スペックは素晴らしく、

整骨院におけるケガの治療を

安全で正確なものにしてくれました。

 

 

以上の事から、

整骨院でも骨折で受診することに

問題はないといえます。

 

もちろん、

骨折の治療に関しては

健康保険を適応できます。

さいたま市で中学生以下ならば

子供医療助成券も使えます。

骨折で整骨院にかかると

必ず紹介状を作成され、

整形外科の受診を促されます。

 

これは国が決めた医療のルールで

整骨院で骨折を治療する場合、

二回目以降は「医師の同意」が

必要だからです。

 

「同意」は書面でなく、医師の

「整骨院で診てもらって良いよ」

の一言があればＯＫです。

 

ルール上は一度の同意が得られれば、

その後は整骨院だけで完治まで

治療をしても問題はありません。

 

が、

当院では必要に応じて

骨折の初期なら週に１回程度は

整形外科での診察を勧めています。

 

医療において、

リスクを回避することは鉄則です。

自院の判断だけでなく、

医師の診察・診断を元に治療を

進めていくためです。

 

 

「結局、整形外科に通うなら

　初めから整骨院に行く意味が

　ないんじゃないか？」

 

と、思われた方もいるかもしれません。

考え方によってはそうなります。

 

しかし、整骨院に通うメリットは

確実にあります。

 

①受傷直後であれば、整復と固定を

　してもらえる。

②待ち時間・滞在時間が短い。

③徒手でのリハビリを受けられる。

 

などです。

 

②は特に重要です。

なぜなら、骨折は長期に渡る治療に

なるためです。

 

初期なら包帯の巻き換えは

基本毎日です。

ゆるくなるし、汚れるためです。

夏ならムレて湿疹が出ることも

あります。

 

整形外科はどうしても受診する方が

多いため、待ち時間が長いです。

毎日の通院に１時間以上取られて

しまっては、仕事をしている人なら

通うことが困難になります。

 

それに対して例えば当院なら、

予約制のため滞在時間は10分程度です。

 

どちらが通い易いのか、

つまり、治療を受け易いのかは

明白です。

 

 

また、③も大切な要素。

整形外科もクリニックによっては

機器を使った物理療法のみの

施設もあります。

もちろん、それでも治療は

進められます。

 

しかし、

徒手でのリハビリの方が、

効果を出しやすいと感じています。

 

「手当て」

と呼ばれ、昔から医療の

基本となっていますしね。

 

 

 

いかがでしょうか？

今日のブログは以上です。

 

骨折やケガをしてしまったら、

誰もが早く、通院の負担少なく

治したいと思うはずです。

 

そんな時には

「整骨院」

が、あなたのお役に立てることを

頭の片隅で覚えておいてもらえたら

幸いです。

 

院長　 岸澤裕太